きたろう散歩”望月コレクション・二大街道展を鑑賞する” [広重]

ブログの掲載に先立ち、このたびの震災で亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます
また、被災された方たちには心からお見舞い申し上げます
    
4月14日(木)アップ
    
3月24日でご案内しました「望月コレクション・広重二大街道展」に昨日行って来きましたのでレポート致します。
#01木曾街道洗馬.jpg
地下鉄の”九段下”駅で下車すると、九段会館が目に入りました。3月11日の大地震で、犠牲者第1号が出た建物です。望月コレクション鑑賞の前に、九段会館の様子を見ました。
    
現在の九段会館玄関
#02九段会館玄関.JPG
    
九段会館休業の告知看板
#03九段会館休業ご案内.JPG
九段会館は、地震で建物内部が損壊し、休業中でした。
 地下鉄の駅では、エスカレーターが省電力のため、ほとんど停止していました。また、駅構内も省電力のため照明は絞ってありました。エスカレーターが止まっているのには、きたろうはいろいろな意味で困りましたが、照明は、この程度の明るさで問題無いと思いました。今までが、どんどん明るくして来て、必要以上の明るさになっていたのでは?と感じました。
この様に、至る所に地震の影響は表れていました。
    
 望月コレクション二大街道展は、九段生涯学習館の二階で展示がされていました。まず、木曾街道六十九次の方ですが、英泉が日本橋から描き始めています。絵は、額装され上下二段で展示されていました。表題解説の類の添え書きはありません。絵の印象は、百数十年経過した絵には見えないというほど、色が濃いと感じました。
    
 浮世絵の色調はくすんだ淡い色調のイメージがありますが、保存状態が良いものは鮮やかで濃い色をしているのに驚きました。このシリーズで英泉が24図、広重が47図を描きました。展示の前半(日本橋側)が英泉で後半が広重ですが、英泉と広重では絵のタッチは異なります。以前の紹介文で引用した方の見解は「(英泉は)表現が硬く、洒脱を好む江戸っ子には受け入れられませんでした。」(URL下記)とのことでしたが、きたろうが見た限りではそんな傾向は感じられませんでした。むしろ、英泉のタッチの方が、曲線的で、大衆受けするような感じでした。この点を望月さんにお伺いしたところ、「木曾街道シリーズが発売され始めた頃、広重が東海道五十三次で人気急上昇になったため、英泉から広重に交代したのでは」とのことでした。
    
この木曾街道六十九次の全揃いは、世界中でも、十組と無い貴重なシリーズだそうです。
      
  
望月コレクションオーナー望月義也さん
#04望月さん.JPG
    
 展示の後半は、東海道五十三次ですが、このシリーズはあまりにも有名なので説明は割愛しますが、この中の「興津」の絵の中央辺りに、細い鉛筆で不規則に描かれたような跡が見られました。これも望月さんにお伺いしたところ「絵の汚れ」とのことでした。、東海道五十三次の中では、「由比ヶ浜」が一番人気だそうです。また、木曾街道六十九次の中では、「洗馬」が一番人気だそうです。これらの絵は、一枚で200万円位するとのことでした。(それでは、望月コレクションの総額はいくらするのでしょうか!?)
    
望月さんは、展示会場にずっと詰めていらっしゃって、入場者の質問に気軽に対応されています。私的なコレクションを、無料で公開されてる望月さんは「広重ファン」には大変有難い存在の方です、感謝申し上げます。
    
    
この展示は、17日(日曜)まで、九段生涯学習館(2F)で開催されています(入場無料)尚、開場時間を当初は、10時~PM6時(最終日はPM5時迄)とご案内しましたが、省エネのため終了時間が5時迄に変更になっていますので(最終日は4時30分迄)ご注意ください。

続きを読む(今後の望月コレクションの公開予定)


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きたろう散歩番外編“望月コレクション・広重二大街道展のご案内”(終了しました) [広重]

17日で終了しました。
    
     
本展示会の訪問記あります。→4月14日アップ「望月コレクション・二大街道展を鑑賞する」
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3月24日アップ
春恒例の、望月コレクションの展示会がありますので、ご案内致します。
展示会名:広重二大街道展 木曾海道六拾九次 東海道五十三次
期日:2011年4月3日(日)~4月17日(日)(AM10時~PM6時)最終日はPM5時迄
   終了時間が、省エネのため変更になっています。
   終了時間当初はPM6時→変更PM5時(最終日は、当初PM5時→変更PM4時30分
会場:千代田区立九段生涯学習館2階、千代田区九段南1-5-10
最寄駅:地下鉄九段下出口6徒歩0分
入場無料
#00望月コレクションのポスター.jpg
※このポスターは、深川江戸資料館前に貼ってありました。
          
入場料は無料なので、興味と時間のある方はぜひご覧になってください。
    
望月さんは、何年か前から個人で収集している、広重のコレクションを九段生涯学習館で春に展示を行っています、昨年は、名所江戸百景全揃いを展示しました。
    
この、展示会をネットで検索しましたが全くヒットしませんでした(3月23日現在)。
今の所、ネット上では、唯一のご案内ですので、以下に「木曾海道六拾九次」、「東海道五十三次」に関する解説を加えました。
    
<保永堂版「東海道五十三次」>
国際浮世絵学会会長 立正大学名誉教授
文学博士山口 桂三郎氏の解説
『世界的巨匠広重は、生涯を通して「東海道シリーズ」の作品を二十数種類制作している。その中でも最も傑作といわれるのは、一番初めに描いた出版元保永堂で刊行した「東海道五十三次」である。この作品こそ爆発的売れ行きを見せ、広重をして一躍浮世絵界のスターダムにのし上がらせた。その理由は、先ずそれまでに描かれた「東海道シリーズ」のなかには見られない最も大きな大判(約39センチx27センチ)というサイズで描き上げられていること、次にこの全五十五枚で完成している作品は「まのあたりそこに行たらむここち」にさせるものであった。その画面は変わりゆく宿々の自然と融和した旅に行く人々の姿を巧に活写し、しかもそれに朝焼け・霧・雨・雪・風のシーンを絡ませ、その中に叙情的な画面を見事に描き出した。これらは浮世絵風景画の初めての試みといえよう。このシリーズは北斎の「冨嶽三十六景」とともに、浮世絵の主流であった美人画・役者絵と並んで風景画の成立を宣言するもので、広重三十歳後半、1830年代半ばの名作となった。』
(広重不朽の名作・保永堂版「東海道五十三次」平成の復刻)
「髙橋工房HP」より
    
<木曽海道六十九次>
「Kumamoto's Home Page」より
『木曾海道六拾九次之内』(木曾海道とは中山道の事。当初、英泉は『木曾街道』としていたが、途中から引き継いだ広重が『木曾海道』と した。)は、叙情的な風景画の広重と官能的な美人画の英泉という作風の異なる江戸後期の代表的な浮世絵師による連作。天保6年 (1835)、『木曾海道六拾九次之内』は英泉が日本橋から描き出しました。しかし、表現が硬く、洒脱を好む江戸っ子には受け入れられません でした。そこで版元も保永堂から伊勢利に移り、絵師も『東海道五十三次』を発表、人気絵師となっていた広重を起用、引き継がせました。結 果、69宿場70図(中津川宿2図)と日本橋を加えた71図を完成させました。そのうち、英泉が24図、広重が47図を描きました。
    
NPO法人科学映画館が無料で配信している短編映画「廣重」も、下記サイトから、併せてご覧ください。この映画は、廣重が描いた東海道五拾三次とその舞台となった景色との対比を主軸に構成されています。1955年の制作ですので、約180年前の日本の風景と、56年前の日本の風景が同時に楽しめるという貴重な映画です。
END

広重の名所江戸百景の復刻版画・展示会のご案内(終了しました)(簡単な訪問記あります) [広重]

 高島屋新宿店で行われていた表記の復刻版画の展示は11日で終了しました。この展示会は、東京都指定伝統工芸品41品目とその他の伝統工芸品4品目の展示即売会の一環として展示されるものです。東京都指定の伝統工芸品とは、江戸切子、江戸衣装着人形や江戸甲冑などで、これらの伝統工芸品の普及と発展を図るため『第54回東京都伝統工芸品展』行うとのことです。展示即売会は、同店の11階 催会場で行われています。
 ここで、展示されている版画は、「江戸東京博物館」の所蔵版を元に、平成10年から、足かけ7年の歳月をかけて完全復刻した版画だそうです。今回、新しい企画として江戸木版画「名所江戸百景」と東京の現在の風景の写真を対比したものを展示しています。
 この企画は、きたろうがこのブログ上で展開しているテーマと全く同じで、現代の風景の写真をどんな風に撮影しているか、興味深々です。
また、これに連動した企画展示を2階ウェルカムゾーンでも実施しているとのことです。(会期は1月11日(火)迄)
『第54回東京都伝統工芸品展』
#東京都伝統工芸品.jpg
会期
 
平成23年1月6日(木曜)から1月11日(火曜)まで(6日間)午前10時から午後8時まで
(ただし8日(土曜)は午後8時30分まで。最終日11日(火曜)は午後6時まで)
会場
 
高島屋新宿店11階催会場(入場無料)(2階ウェルカムゾーンでも企画展示を実施)
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2
主催
 
東京都・財団法人東京都中小企業振興公社
※1月10日(成人の日に訪問しました。
訪問記録は<<続きを読む>>をご覧ください。

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「きたろう散歩」番外編 歌川廣重関連講演会のご案内(終了しました。) [広重]

本講演会は終了しました。[もうやだ~(悲しい顔)]

2010/6/10
急ですが、表記の講演会下記のとおりご案内します
講演会タイトル:歌川派版木からみる錦絵の色と技術
講師:小瀬戸 恵美
日時:平成22年6月12日(土)14時~16時
場所:国立歴史民俗博物館講堂(千葉県佐倉市城内町117番地、TEL:043-486-0123
受講料:無料(講堂は、博物館とは別の入り口なので博物館の入館料も不要です)
申込不要:先着順(260名)
駐車場有り:無料

$$国立歴史民俗博物館(正面玄関).jpg
きたろう注:名所江戸百景を描いた廣重は歌川廣重で歌川派なので、興味あるお話が聞けると思います。この講演会は、毎月行われている「歴博講演会」のシリーズで、きたろうはときどき行ってます。今までの経験から今回の講演会は満員にはならないと思います。(もし、満員になっても講演会の模様はロビーのテレビで見られます)石器時代~大和朝廷関連のテーマは人気があり、満員になりますがそれ以外の時代の関連のテーマはそうでもないです。
※その他詳しくはホームページをご覧ください。

※きたろう散歩(名所江戸百景を歩く)は現在中断中ですが、7月から再開予定です。

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安藤広重「名所江戸百景全揃」等版画展示会のご案内(終了しました) [広重]

(来年の春、また開催されると思います。)

今回は、名所江戸百景の探訪記ではありません。
現在、九段下の千代田区立九段生涯学習館で18日(日)まで下記要領で「安藤広重・東洲斎写楽展」が開催されています。
入場料は無料なので、興味と時間のある方はご覧になってください。

1 日時
 平成22年4月6日(火)から4月18日(日)まで
 午前10時~午後6時(最終日は午後5時)

2 会場
 千代田区立九段生涯学習館 2階ギャラリー(千代田区九段南1-5-10)

3 展示内容
 (1)安藤広重 「名所江戸百景全揃」版画121点
 (2)東洲斎写楽版画26点(内実物1点)
  ※ 神田神保町在住の望月義也さん所蔵

4 入場料
 無料

問合せ
 千代田区 文化スポーツ課 電話:03-5211-3628

※詳細は千代田区のホームページをご覧ください。

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