日暮里富士見坂から富士山の眺望の確認 [ダイヤモンド富士]

2014/01/19(日) 取材

日暮里富士見坂のダイヤモンド富士は、毎年1月29日~31日の間に見られます。ダイヤモンド富士観測ファンとしては、血が騒ぎます。

#01、昨年(2013/01/29 16時55分)の富士見坂からのダイヤモンド富士
#01C3328昨年の富士見坂.jpg
 昨年、富士見坂からのダイヤモンド富士観測に関し、新聞報道等で、「富士見坂から富士山の見える方向にビル建設計画があり、このような写真は、二度と撮れなくなるだろう」という記事がありました。
 先日、1月19日(日)、谷中での邦楽の演奏会を聞きに行ったついでに、日暮里・富士見坂の現状確認に行きました。

#02、03、富士見坂近くの「諏訪台ひろば館」と「富士見坂関連の掲示板」
#02P094ひろば館.jpg

#03P094富士見坂掲示版.jpg


#04、掲示板(#03)に貼ってある、ビル建設反対要望書(ちらし)
#04P076要望書.jpg
本画面では、ブログ掲載の制約上等から、下半分をカットしましたが、タイトルは「こんな富士見坂にしないでください」と書いてあります。ちらしの文章は、画面でも読めると思いますが、念のため、テキストにも落としました。

『<わたしたちは富士山を見続けたい>
日暮里富士見坂は都心で唯一、地面に立ったまま富士山を望むことのできる「富士見坂」です。
 その富士山の姿が、不忍通り千駄木三丁目に建設中の賃貸マンション(設計・施工、生和コーポレーショ)によって消えてしまいます。
 伝統的な眺望は「文化遺産」と表明する、ユネスコの諮問機関イコモス(国際記念物遺跡会議)は、日暮里富士見坂からの富土山への眺望は守られるべきであると決議し、「イコモス勧告」を関係者に通達Lました。
 勧告を受けた荒川区・文京区は、日暮里富士見坂からの眺望の保全と、次世代への継承に賛同し、建築主及び設計施工会社に眺望への配慮を要請しています。
しかし、建設工事は始まり、止まりません。

「日暮里富士見坂を守る会」は、十二年前より活動をはじめ、眺望線上の地権者への理解を求めてきました。
今回も眺望が保全される設計への変更を提案し、話し合いの場を持ちたいと何度も申し入れています。
しかし、その機会はいまだ得られておりません。
お顧いです。この風景を守ってください。      敬具』

#05、要望書の一部・・・現在、富士山が見えるラインのまん真ん中に、ビルの建設計画があるという説明図
#05P077富士見坂掲示版から.jpg


#06、要望書の一部・・・もし、計画のビルが、建設されたら、富士山は全く見えなくなると言うシュミレーションの図(コンピューター予測図)
#06P081富士見坂掲示版から2.jpg


#07、富士見坂の入り口
このT字路を左に入った所が富士見坂です。
#07P093富士見坂入口.jpg


#08、09、富士見坂から富士山方向を望む
さて、昨年富士山が見えた方向は?と確認すると、黒っぽいビルが、富士山の眺望を塞ぐように既に建っていました。
#08P084富士見坂から富士山方向を望む1.jpg

#09P086富士見坂から富士山方向を望む2.jpg


#10、#06のコンピューター予測図と同じ画角での富士見坂からの画像(実写)
#10P087富士見坂から富士山方向3.jpg
このクローズアップ写真を見ると、悲しくも、コンピューターの予測図どおりに、ビルが建設されたことがわかった。
 残念ながら、富士見坂から富士山はほとんど見えなくなるのが確認出来た。当然ダイヤモンド富士の観測も出来ません。昨年までのダイヤモンド富士観測日には、ダイヤモンド富士観測ファンが押しかけるという光景は見られないでしょう。

#11、教育委員会の「あらかわの史跡・文化財」説明板
#11P088富士見坂説明板.jpg
この説明板の文章は、いずれ修正することになるでしょう。

#12、日暮里谷中千駄木子供会の呼びかけの文章
#12P089富士見坂への願い.jpg
西日が斜めに呼びかけ文章の紙に当たって、文章が読みづらいので、テキストに落としました。

『お願い
富士山を見に来た皆さんにお願いがあります。
わたし達、僕たちの大好きな富士山が、ここから見られなくなると大人の人達から聞きました。原因は新大久保という所に新しく大きなビルが、立ってしまうからです。
わたし達、僕たちでは、何も出来ないので、”協力して下さい。(高くしないで下さい。)
 石原東京都知事に、お手紙を書いて下さい。そして、石原都知事も、ここに来て、わたし達、僕たちの大好きな、富士山を見てほしいです。
 東京で最後の富士見坂を守ってください。
                   日暮里・谷中・千駄木 子供会代表 』

富士山の眺望を遮るビルが建っても、子供会の呼びかけの文はが掲示されていましたが、子供たち(&大人たち)の無念さの象徴か?

#13、富士見坂の頂上(東端)
#13P091富士見坂頂上.jpg
坂の東端・突き当たりは、お寺になっています(浄光寺)。

#14、帰路
#14P092富士見坂から日暮里駅方向(帰路).jpg
都内での、ダイヤモンド富士観測のメッカ的場所だった富士見坂! ここから、ダイヤモンド富士はもう観測することが出来ないことがわかり、さびしく残念な気持ちで、日暮里駅に向かいました。
END
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コメント 6

palette

ご訪問いただきありがとうございます。
記事を拝見して、とてもショックでした・・・


by palette (2014-01-30 09:30) 

きたろう

Colorful Daysさんコメントありがとうございます^-^
by きたろう (2014-01-30 09:41) 

ラブ

街道を歩いていて、「富士見」というところをよく通りますが、
そのほとんどは富士山が見えません。
富士山の見える本当の富士見坂、残って欲しいです。
by ラブ (2014-01-30 11:19) 

ひまねね

こんばんは、
昔、葛飾区在住の頃は富士山なんて滅多に見れませんでした。
最近は大分大気が綺麗になって来て富士山が首都圏でも見れるようになったと思うのですが、残念ですね。

「東京には空が無い」・・・智恵子抄からの引用ですが、久しぶりに昔住んでいた辺りに行くとこのフレーズを思い出します。

by ひまねね (2014-01-30 22:18) 

きたろう

ラブさんコメントありがとうございます^-^
ここ(日暮里富士見坂)が都内に数ある富士見坂で、最後まで富士山が見えた場所だそうです。残念ながら、都内の富士見坂からは、富士山が見られなくなってしまったということです。
 今後は、都内の坂で富士山が見える坂を探そうかと思っています。
(一つ候補場所を知っています)
by きたろう (2014-01-31 08:42) 

きたろう

ひまねねさん、コメントありがとうございます^-^

by きたろう (2014-01-31 20:59) 

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