きたろう散歩番外編“歌川国芳の浮世絵VS東京スカイツリー(4)” [歌川国芳]

3月28日(月)アップ
    
 前回(3)で国芳の東都三ツ股の図に描かれた対岸の現地調査を行いました。深川江戸資料館では、国芳の絵の一番左に描かれた火の見櫓の原寸再現建築を見ることが出来ました。また、文献調査をするのであれば江東区立深川図書館の方が良いとの助言を頂きました。
    
 3月24日(木)都内で所用があったので、その帰り道深川図書館に寄りました。係りの方にその旨・目的を告げると、2階の「郷土資料室」という鍵のかかった部屋に案内されました。部屋に入る前に、利用表のようなものに住所・氏名等記入し、かばんはロッカーにしまい、筆記用具のみ携行して中に入りました。専門職員の方も、一緒に探して頂けることになりました。この方と、資料室内にある、江戸末期のこの近辺の地図や江戸名所図会的なもの、風景を描いた浮世絵等探しましたが、江戸末期・江東区で火の見櫓があった場所の特定は出来ませんでした。小林清親の「三ツ又 永代橋遠景」と題する浮世絵がありましたが、惜しいことに、この絵は国芳の三ツ股の図の右半分に相当する部分を描いたもので、謎の塔と火の見櫓のある左側の方に相当する部分は描かれていませんでした。
    
#01 小林清親/三ツ又 永代橋遠景(ネット上からピックアップ)
#01小林清親 永代橋遠景.jpg
http://www.yaf.or.jp/yma/arts_sellection/selection/ kato_collection/1985_prj/M/00300004.JPG
    
図書館は、原発事故に伴う省電力で5時閉館のため、「井戸掘り」に関しては時間切れで調査出来ませんでした。次回は井戸掘りに関し調査したいと思います。
    
以下、深川図書館と周辺の写真を掲載します。
    
#02 深川図書館・正面玄関
#02深川図書館玄関.JPG
この入口が正面玄関ですが、最初裏口かと思いました。重厚感のある建物なのに、扉の色が薄い緑なので、裏口と勘違い?と自己分析しました。きたろうは扉の色は金色ならこの建物にマッチすると思います。(安っぽい金色ではダメ)
    
#03 深川図書館の北側(清澄庭園・南作業用通用口)
#03清澄庭園の南に隣接.JPG
深川図書館は清澄庭園の南に位置します。ここは、清澄庭園の南の作業用の通用口。
    
#04 深川図書館の玄関燈
#04アンティークな玄関燈.JPG
アンティークな玄関燈。ノスタルジック的で良い!
    
#05 深川図書館の掲示板
#05深川図書館掲示板.JPG
深川図書館南側(道路側)にある掲示板。画面右側は公園。
本文END
<撮影データ>
#02・・・2011/3/24 15:37(撮影:きたろう)
#05・・・2011/3/24 17:10(撮影:きたろう)
END
nice!(1)  コメント(2) 

nice! 1

コメント 2

お水番

江東区立深川図書館、鍵のかかった資料室で、専門職員が一緒に浮世絵を探してくれるなんて、素晴らしい!

小林清親の「三ツ又 永代橋遠景」、面白い画ですね。
もうちょっとアングルを左に振ってくれたら、火の見櫓があるかどうかわかったのにねえ。惜しい!
けど、実際に火の見櫓があったとしても、対岸の家並みからほんのちょっと飛び出した程度の高さだったでしょうから、小林清親の視点が火の見櫓を捉えていないところを見ると、火の見櫓がたいして目立つものではなかったことを暗示しているようでもあります。

それにしてもこの絵、隅田川の三角州の砂地みたいな上を、人力車で行くなんて、走りにくいでしょうねえ。これが風流なのか粋なのか、それとも近道なのか(笑)、江戸ってつくづくと面白い町ですね。

小林清親の「三ツ又 永代橋遠景」を見て、江戸っ子の粋と洒落の精神が国芳の画にもあらわされているのではないかという気がしています。
火の見櫓のすぐそばにそれより高い井戸掘り櫓って、用意周到というか、なんだか面白いですよね。
風景画だから、たぶん、嘘はないのだと思いますが、火の見櫓のそばに井戸掘り櫓がニュっとあらわれたことが江戸で話題になっていたとすると、二つの櫓の高さをえらく誇張して描いたとしても不思議じゃない。
火の見櫓に井戸櫓、並べておいて駄洒落みたいなものが後ろにあるのじゃないかという気がして、言葉を捜しているのですが、わかりません。
ちょっと考えてみますね。

by お水番 (2011-03-28 16:45) 

きたろう

深川図書館では、この近辺を描いた浮世絵が結構見つかりましたが、上流の大橋付近と下流永代橋を描いたものばかりでした。国芳が描いた、火の見櫓と謎の塔(言いかえると萬年橋または上之橋)付近を描いたものは、見当たりませんでした。この辺は、名所とは、認定されていないようです。次回は、原点に戻り、国芳の三ツ股の図の鮮明な写真を入手し、絵に描かれた対岸の建物を詳細に調べてみます。(※塔の、右側に見える比較的高い屋根の建物がお寺ではないかと思っていますが、ネット上の絵でははっきり見えないので・・・)
by きたろう (2011-03-29 14:39) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。