第4回、春27景「蒲田の梅園」を訪れる [広重・名所江戸百景]
2010/3/6(土)
梅の見頃の時期なのに、ここのところ天気が悪く、家でくすぶっていましたが、やっと天気が良くなるとの予報なので、蒲田の梅屋敷に向いました。(3月3日)(#01広重「蒲田の梅林」)
この絵の舞台となった所は、京浜急行「梅屋敷駅」の300m程南に在り、現在は大田区梅屋敷公園になっています。
昔、この辺の農家では、梅の木を植えて梅干を作っていました。文政の初め(1818年頃)、和中散(道中の携行薬)を売る店数件が、庭に梅の木を植え茶屋を設け客をもてなすという商法を取りました。広重は、その中で一番南にあった山本久三郎の梅園を描きました。(写真#02)
広重の名所江戸百景の中でも、昔の風情がそのまま残っている数少ない名所の一つです。(写真#03)
当初は3,000坪程の広大な梅林でしたが、現在は京浜急行と第一京浜に挟まれた、1,300坪の公園です(弓道場の面積を含む)。
明治・大正期は民間で、昭和13年以降は東京市または大田区でと綿々と管理が続けられて来ました。(写真#04、05)
梅屋敷公園は、ほぼ梅が満開でした。(写真#06、07、08)
この公園には、7年前にも来ていますが、公園内を歩いていてこんなに狭い公園だったかなと疑問を持ちました。(写真#09)
疑問を持ちながら公園内を歩いていましたが、公園の南側へ行ったときその疑問が解決しました。公園に隣接する京急は高架化工事をおこなっていますが、工事の利便のため、梅屋敷公園の約3分1を工事用として占有されているため、公園が狭くなっていたのです。(写真#10)
公園占有部は、当然梅の木は撤去されていましたが、工事が終わった後に、梅は復元されるのか一寸心配になりました。(写真11)
公園の国道(第一京浜)を挟んだ向い側は、大田区体育館ですが、現在建て替え中で、平成24年春に大田区総合体育館として生まれ変わります。(写真12)
また、歩道橋の上から国道の南の方を望むと国道沿いは軒並み工事中で、1・2年でこの辺の景観は大きく変わるでしょう。(写真#13)
その後、しばしこの付近を散策して次の広重の名所江戸の亀戸梅屋敷へ向かいました。(写真#14)
<広重の絵>
名所江戸百景の内・春27景「蒲田の梅林」、安政四年(1857)二月
<梅屋敷公園所在地>東京都大田区蒲田三丁目25
<今回の訪問日>平成22年3月3日
<7年前の訪問日>平成15年5月3日
本項の出来の自己(満足度)評価・・・☆☆☆(最高)
※訪問頂きましてありがとうございます。亀戸梅屋敷については、近々改めてレポートします。
2010-03-06 10:33
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